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製品情報 > 筋電センサ > Q&A




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スペース 筋電とは何ですか?
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筋電とは筋肉が収縮する際に発生する微弱な電気信号の事です。

よくドラマの病院のシーンで胸に電極を貼って心臓の動きをモニタリングしている様子が見られると思われますが、
あれは心臓の筋肉から発生している筋電*を計測して心拍数等を確認しているところです。

筋電信号は心臓以外の筋肉からも計測可能で、様々な用途に使用されています。


* 心臓の筋電は正確には心電(ECG)と呼ばれます。








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スペース 筋電のメカニズムを教えてください。
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筋肉は、大脳の運動野からの司令が脊髄へ伝わり脊髄の前角細胞から運動神経を通り筋肉を構成しているひとつひとつの
筋繊維に投射され細胞膜が脱分極を起こすことで活動電位が発生し筋収縮が起きます。

筋肉は複数の筋繊維で構成されており、必要な力に応じて活動する筋繊維の量や神経からの投射頻度が増えます。
皮膚表面で計測される表面筋電図は、これらの活動電位の総和となります。
この筋肉を動かす際に発生する微弱な電気信号を、筋電センサで計測したデータが筋電図です。







ちなみに、 前角細胞と前角細胞に接続される筋繊維群を「運動単位」と呼び、運動単位にはいくつかタイプがあります。
大きく分けると力は強いが疲れやすい瞬発タイプとその反対の持久タイプに分かれ、力の入れ方や疲労により活動する運動単位は変わります。
また、筋肉の種類によっても前角細胞の数や筋繊維の数は違い、手足を動かす筋肉は力が強く制御は大まかですが 目を動かす筋肉は逆に力は弱く制御が緻密という差があります。これらは周波数や振れ幅の違いとして筋電に表れます。






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スペース 筋電図では何がわかりますか?
スペース 振れ幅情報からは筋活動量つまり相対的な力の強さが、
周波数成分からは使用される筋の疲労度などが推定出来ます。

また、計測対象とする筋の筋電と対応する運動との関連を調べることで作業や運動の評価、
道具の使用感や性能の評価や、食べ物の食感の評価、リハビリの効果の数値化などが可能です。


具体的な例としては次のようなものがあります。
・長距離走でのフォーム変更前と変更後の足への負担の比較
・リハビリでの施術前と施術後の比較から効果を数値化
・掃除機の製品開発での新製品と従来品の筋負担の比較
・食品や飲料の歯ごたえやのど越しの評価
・タイヤの違いによる長距離運転者の負担の評価
・林業作業者の作業負担の解析
・筋電を操作情報として扱い電動義手やパワーアシストスーツの制御








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スペース 筋電図で筋肉量や力の強さも分かりますか?
スペース 筋電は、筋肉を収縮するのに動員されている筋繊維の量や放電頻度を計測するものですので
具体的な力の強さや筋肉量は分かりません。





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スペース 計測方法を教えてください。
スペース まず皮膚をアルコールティッシュなどでよく洗浄し、前処理剤を用いて皮膚を研磨します。
これは皮膚の電気の流れやすさを一定にするための処理です。
そして計測する筋肉の筋繊維に添って計測電極を2つ貼り付けます。
そして基準となる電位を得るために筋肉のない部分(手首、肘、足首など)にリファレンス電極を貼り付けます。
筋電計測には基本的に双極誘導法が取られるため、入力に2つの電極と基準電位に1つの電極が必要です。

筋肉への貼付け位置は神経細胞の接続部分(神経筋接合部)を跨がないように貼り付ける必要があります。
これは神経筋接合部を境にして筋電信号の極性が変わることが理由です。
神経筋接合部は一般的には筋肉の長さ方向のほぼ中間に存在します。
また電極間距離は計測範囲や計測深度が変わらないように固定する必要があり、よく使われる距離は1〜3cmです。

データ化の頻度(サンプリング周波数)は、一般的には1000Hz。解析目的なら2000Hz以上が使われます。

そして筋電センサに用いる電源は、安全性確保の為に商用電源(AC100V)から絶縁されている必要があります。






湿式センサと乾式センサの違いは?
各センサの特徴を下記表にまとめました。
使用用途 安定度 前処理 長時間の計測 ランニングコスト
湿式センサ
解析
かかる
乾式センサ 
2・3極タイプ
入力インタフェース
必須
かからない
使用用途 生体信号の解析に使用される場合は、湿式センサを選ばれる方が多く、 義手・ロボット等の制御の際に入力インタフェースとして使用される場合や脱着が多い場合には、乾式センサを選らばれる方が多いです。

安定度 各センサとも精度的には同じですが、乾式電極は肌の状態に左右され易いという特徴があり、きちんとした前処理(計測部の肌の角質を落とす等)を行う必要があります。(湿式でも精度を求める場合は前処理を行います。)

前処理 アルコールで拭いて下さい。さらに前処理剤の使用で安定した高精度な計測が行えます。
乾式を使用する際に皮膚が乾燥している場合には保湿や導電ゲルの併用をご検討ください。

長時間の計測 湿式センサは長時間安定して計測が行えます。乾式センサは肌状態に左右され易いため、例えば計測中に汗をかくなど肌状態が変わると計測結果に影響が出る可能性が御座います。

ランニングコスト 湿式センサは電極部が使い捨てになっているため、電極(ディスポ電極)を交換する必要があります。




2極タイプと3極タイプの違いは何ですか?
検出電極が2つ設置されているのが2極タイプで、検出電極2つに加えリファレンス電極(基準電極)が1つ設置されているのが3極タイプです。 その他、回路的な違いは御座いません。
2極タイプは別途リファレンス電極バンドが必要になりますが高精度な計測が行えます。
3極タイプは、リファレンス電極バンドが無くても計測が行える為、制御用途等センサの脱着の多い方にお勧めです。


一般的な組み合わせ例





リファレンスケーブルの種類と特徴は?
筋電計測の為の基準電位を取るリファレンスケーブルには、
リファレンスクリップとリファレンスバンドがあります。

リファレンスクリップは使い捨てのディスポ電極を使用するタイプで 確実な信号計測が出来るかわりにランニングコストが発生します。
リファレンスバンドはその逆で乾式タイプなのでランニングコストは発生しませんが、 皮膚状態により計測が不安定になる可能性があります。

解析用途ではクリップが、制御用途ではバンドがおすすめです。







電源は何を用意すればよいでしょうか?
安全の為に必ず電源はバッテリーか、絶縁された電源をご使用下さい。
バッテリをご使用頂くと、商用電源ノイズの心配が少なくなります。
充電用の電源などは安定化されて無いものや仕様と実際の出力が違う物が御座いますのでご注意下さい。
尚、筋電センサの計測電圧の範囲(出力電圧の範囲)は、電源電圧に依存しますので予めご留意下さい。




皮膚の前処理は必要でしょうか?
波形を確認するだけであれば必要ありませんが、安定して高精度な計測を行う必要がある場合にはアルコールティッシュで測定対象の皮膚を清掃し前処理剤で前処理を行う必要があります。皮膚が乾燥している場合には保湿処理や導電ゲルなどの併用もご検討下さい。




型番について教えて下さい。
弊社の筋電センサは、
乾式2極センサ「ID2PAD」、乾式3極センサ「ID3PAD」、
湿式2極センサ「IW2PAD」、小型乾式2極センサ「ISD2PAD」と、
それらの周波数特性違いの「FA-○○」シリーズがあります。
ただし小型乾式の「NSD2PAD」と「FA-NSD2PAD」は電源電圧も違いますのでご注意下さい。

EMG+IEMG出力モデルの
乾式2極センサ「ID2PADW」、乾式3極センサ「ID3PADW」、湿式2極センサ「IW2PADW」は
販売終了致しました。





納期について教えて下さい。
在庫がある場合は受注後1週間程度の納期になります。在庫がない場合は3〜4週間程度、 納期を頂く場合が御座いますので予めご了承ください。





納入実績について教えて下さい。
弊社、筋電関連製品群の納品実績につきましては、 納入実績ページにまとめております。
是非ご参照下さい。







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